多目的ローンとフリーローンは、同じ意味をもつ言葉として誤解されがちですが、全く違うものです。また多目的ローンのメリット・デメリットに関する知識を深めることで現在のライフスタイルや資産運用について改めて考え直すきっかけになるかもしれません。
今回はフリーローンとの違いとメリット・デメリットについて具体例を示しながらわかりやすくお伝えします。
①多目的ローンとフリーローンの違い
②多目的ローンのメリット
③多目的ローンのデメリット
目次
①多目的ローンとフリーローンの違い
どちらも同じローンですが、利用目的の範囲に違いがあります。
<多目的ローン>
- ご本人もしくは2 親等以内の親族のための旅行費用、趣味の費用、結婚費用、葬儀費用、物品・家具・耐久消費財購入費用など生活に必要な費用。
- 他金融機関、信販・消費者金融の借換。(事業性資金を除く)
<フリーローン>
- 自由(事業性資金、投機的資金、負債整理資金は対象外。公共料金や食費等の日常生活における生活費、クレジットカードやキャッシング利用残高の借換は金融機関によっては対象外。)
簡単にまとめると、多目的ローンは冠婚葬祭、旅行、美容など使用用途がはっきりしているものに対して利用できます。一方フリーローンは事業性資金、投機的資金を除いた使用用途でのみ利用可能です。
②多目的ローンのメリット
多目的ローンのメリットには以下のようなものがあります。
- 引っ越しやライフイベントにかかる資金の融資を受けられる
- 入院・通院費用に利用できる
- 歯科矯正や整形といった美容施術にかかる費用を融資してくれる
- 趣味に使う道具の購入目的による利用が可能
- 他金融機関、信販・消費者金融の借換
結婚、引っ越しなどの急なライフイベントにも対応できるのが多目的ローンのメリットです。またお金がかかる美容施術での利用が可能なのはうれしいポイントです。趣味に使う道具にはグランドピアノやヨットなど数百万~数千万かかるものも含まれます。
美容施術や趣味の道具は最新であるほど費用が高くなり、なかなか手を出せません。ですが多目的ローンを利用すれば、プライベートや趣味を充実させ、ライフスタイルが豊かなものになりますよ。
複数の金融機関でローンを組んでいる場合、返済期間や毎月の返済額が異なるため資産管理が複雑になることがあります。
ですが多目的ローンで全てのローン返済額分を借入れて、それぞれの金融機関に一括返済すれば、返済期間と毎月の返済額を1つに絞り込めます。
管理不足による遅滞で余分な金利がかかることを防げるので、複数のローンを利用している方に役立つでしょう。
③多目的ローンのデメリット
多目的ローンのデメリットは、変動金利の可能性があることです。
変動金利は低金利が続けば返済額を減らすことができます。しかし、金利が上がれば返済額が増えるリスクを伴い、家計を圧迫することがあります。金利変動により返済額がプラスにもマイナスにも変わる可能性があるため、長期的な収支計画を立てにくいことが難点です。
ですが、借入期間が短い方や、将来の返済額増加に耐えられる資金力のある方なら変動金利のデメリットをカバーできるので、デメリットよりメリットが上回りますよ。
まとめ
今回は多目的ローンとフリーローンの違い、多目的ローンのメリットとデメリットについて解説しました、ローンの使用用途の範囲による名称に違いがあり、事業性資金には利用できないことに注意しましょう。
また趣味やライフイベントに関連するもの資金調達のために利用できる点は魅力ですが、変動金利な場合が多いので返済計画はゆとりをもたせておきましょう。