キャッシングにおけるブラック枠「多重債務者」とは?わかりやすく解説
2021年10月14日
2022年04月28日
キャッシングやカードローンの利用に際して、ブラック枠という言葉を聞いたことはないでしょうか。多重債務者とはブラック枠の一つですが、具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
この記事では、多重債務者になる原因や多重債務状態を防ぐためのポイントについて紹介します。
現在の収支のバランスや借入状況を見直す際の参考としてください。
多重債務とは複数の業者から借金をしている状態
多重債務に陥る原因には複数ある
多重債務を防ぐポイントは3つ
目次
多重債務者とは
多重債務者とは、キャッシングやカードローンなど複数の業者からお金を借りている方をいいます。
貸金業者から借りられる金額は、貸金業法の総量規制と呼ばれる決まりにより、年収の1/3までと定められています。本来であれば年収の1/3を超える金額を借りることはできません。
しかし、総量規制の対象外であるキャッシングやカードローンを利用することで、年収の1/3を超える金額を借りることができます。
また、多重債務は支払不能状態とは全く異なります。借金の大小に関わらず、複数の業者からお金を借りている状態を指します。
従って、現在借り入れがなくても、キャッシングやカードローンの枠が利用可能状態であるだけでも多重債務とされます。
多重債務に陥る理由
2020年に発表された「多重債務者対策を巡る現状及び施策の動向」では、多重債務の相談者が借金をした理由について掲載されています。
以下に、借金をしたきっかけの上位5つを紹介します。
- 低収入・収入の減少
- 商品・サービス購入
- 借金の返済・クレジットカードの利用代金
- 事業資金の補てん
- 医療費
お金を借りる理由は様々です。「商品・サービスの購入」のように、自身の楽しみのために借金をする方もいれば、「事業資金の補てん」や「医療費」のように、やむを得ない理由で借金をする方もいます。
借金の理由には様々なものがあるね!
多重債務者の年収
2020年に発表された「多重債務者対策を巡る現状及び施策の動向」では、多重債務の相談者の年収についても掲載されています。
以下に、上位5つを紹介します。
- 100万円以上300万円未満
- 100万円未満
- 300万円以上500万円未満
- 500万円以上1,000万円未満
- 1,000万円以上
これらのデータを見ると、年収が少ないほど多重債務に陥りやすい傾向にあることが分かります。収入が少ない方は、何かしらの理由で多重債務になりやすいため注意しましょう。
収入が少ないほど多重債務になりやすいんだね!
多重債務による影響
多重債務者になってしまうと具体的にどのような影響があるのでしょうか。
ここでは、多重債務者に対する負の影響について、代表的なものを紹介します。
金銭的な余裕がなくなる
多重債務状態に陥ると、毎月の返済が最優先となり金銭的な余裕を持つことが困難になります。
毎月の給料の大半を借金の返済に充てなければならず、手元に残る金額はわずかということも少なくありません。
金銭的な余裕がなくなると、自分の趣味を楽しんだり、欲しいものを購入したりすることを諦めなければならない場面が増え、自分らしい暮らしをすることが難しくなります。
精神的に追い詰められる
毎月返済に追われ、自分らしい暮らしがままならないとなると、精神的に追い詰められます。
借金が原因で周囲との人間関係が悪化し、孤立してしまう方も少なくありません。
借金による精神的な苦痛は想像以上であり、一刻も早く多重債務状態を解消することが重要です。
親族との関係が悪化する
多重債務状態に陥り毎月の返済が滞ると、返済の取り立てがきます。
貸金業者から取り立てられるようになれば、家族や親戚などに借金の存在を知られ、関係が悪化してしまうケースも少なくありません。
多重債務状態になると、家族や親戚との関係が悪化する危険性が高いです。
多重債務状態を防ぐためには
多重債務状態になってしまうと、借金問題を解決するのは簡単ではありません。
ここでは、多重債務状態になることを防ぐためのポイントを3つ紹介します。
収入の金額を超える支出をしない
生活や娯楽に支払う金額が、毎月の給料などの金額を超えてしまうと当然お金は足りなくなってしまいます。
自身の収入を把握し、身の丈にあった生活を維持することが、多重債務状態に陥らないための最大のポイントです。
クレジットカードの枚数は必要最小限に
クレジットカードでの決済は、後払いであることからお金を使っている感覚が弱まります。
これにより、いつの間にか使いすぎてしまったといったケースも少なくありません。
所有するクレジットカードは必要最小限に留め、それ以外のクレジットカードについては解約することがポイントです。
急な支払いに備えて貯金をする
冠婚葬祭や病気など、急な支払いが発生する場合があります。
な支払いに対して、借金をせずに対応するため、まずは生活費の半年分を目標に貯金をしましょう。
小さなことからコツコツと積み上げていくことが大切だね!
まとめ
ここまでで、多重債務者について紹介してきました。
多重債務状態は誰もが陥ってしまう可能性があります。自身の生活を見直し、収支のバランスを改めて確認するようにしましょう。
また、既に多重債務状態にあり借金をどうしても返していくことが難しい場合は、弁護士・司法書士などの専門家へ相談しましょう。